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航空機リース事業は有望な成長分野!日本企業のM&A

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日本の企業が外国の航空機リース企業を次々と買収しています。

東京センチュリーは9月、米国航空機リース会社である「Aviation Capital Group LLC(アビエーション・キャピタル・グループ)」(以下、ACG)を、12月中にも完全子会社化する予定です。

すでに株式の24.5%を800億円程度で出資しているが、今回3213億円で残りの株式を追加取得して完全子会社化する予定。

オリックスでも昨年11月に中国の企業グループ、海航集団傘下の航空機リース会社「アボロン・ホールディングス」(保有機体数では世界第3位)の株式を30%取得済み。2019年度も航空機リース企業買収に向けて2800億円の資金を準備しているとのこと。

なぜこれほどまでに日本のリース企業が、海外の航空機リース企業を買収するのか?

その背景は今後20年間での航空機需要の拡大が続いていることが要因です。

 

東京センチュリーが買収したACGとは

ACGはアメリカ・カリフォルニア州の企業で、1989年創業の航空機リース事業を営む会社であり、世界45カ国、90社以上の航空会社に対してリース事業を展開。

航空機の保有管理機体数は316機で、世界11位の航空機リース会社。

また発注済みの165機を加えると481機となります。

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(出展:東京センチュリー広報資料)

流動性の高いナローボディ航空機を中心に堅実な運営をしている企業。ナローボディー機とは通路が1本のタイプで座席数は100~200席程度の中型機。航続距離も5000キロメートルの中短距離路線タイプです。

これより大型機がワイドボディー機で通路が2本、座席数200席以上、またリージョナル機は座席数50~100席。三菱重工業が機体開発しているのはこのリージョナル機となります。

(東京センチュリーの広報資料より)

 

決算資料を見ると、ACGの2018年12月期の業績は、売上高1048百万ドル(1121億円)、税引き前利益265百万ドル(283億円)となります。

3200億円の投資も単純に計算すれば12年で回収できることになりますね。

 

東京センチュリーの業績状況

 

2020年3月期の1/4期決算の状況()内は前年比

売上高  2673.9億円(+80億円)

計上利益 239.2億円 (+11.3億円)

純利益  137.4億円 (+1.2億円)

売上は国内オート事業やスペシャリティ事業である環境エネルギー・不動産が増収となった。経常利益は国際事業である有価証券の配当金増加により増益。

業績は海外事業を中心に順調に伸びています。国内リースは若干苦戦気味です。

通期予想は当初と見込みを変えておらず売上1兆1000億円、純利益540億円と増収増益を掲げています。

また配当金は134円、配当性向26.2%としていますので、まだまだ上がる余地はあると思っています。

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(青が2018年度実績、透明が2019年度予想)

 

航空機の需要拡大の背景

航空旅客輸送量は、世界のGDP成長、新興国の中間層人口増等を背景に拡大しており過去30年間安定して約5%成長継続しています。

そして今後20年間では、世界の旅客数が82億人まで増加されることが予測されています。

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(出展:東京センチュリー広報資料)

2018-2038年の20年間のジェット旅客機の予測納入機数は35,312機(約5兆ドル規模)であり、その内16,397機(46%)は今後の航空旅客需要の増加に対応するための新規需要と予測されています。

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(出展:東京センチュリー広報資料)

現在世界中の空を飛び回っている運行航空機はおよそ21,500機あると言われています。新規に35,000機を市場に送り出すわけですから、20年で割っても毎年1700機以上を新造することになります。

特にアジア・太平洋地域はASEANの人口増、LCCの台頭により人、モノの流通が活発となり航空機納入予測が飛びぬけています。

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(出典:三井住友銀行 航空機ファイナンス 資料より)

今世界中の空港で発着便数の増加、滑走路増設などもされていますので、如何に膨大な需要があるか理解できると思います。

 

航空機リースの需要がある理由

現在運航されている航空機の資産区別は、およそ13000機を航空会社が購入保有しており、10000機はリースが占めています。

リースが占める割合は1995年と比較するとおよそ20年間で17%→42%まで増加し、その機数は4.5倍の増加となりました。

今後10年でその比率は50%まで高まると言われていますが、リースにするメリットがあるからこそリース事業は成長しているわけです。

 では、航空機をリースにするメリットは何でしょうか?

1.財政的負担が軽減

新造機を購入する場合は通常前払金が必要となります。スカイマークが6機の超大型旅客機「A380」をエアバスと契約しましたがその代金として200億円を前払いしました。

(結局代金の一部が支払いできず、違約金訴訟も検討されますがその後破産、今に至る)

支払いをしても「航空機」がなければ営業によるキャッシュを産みだせません。

これは航空機会社にとってはものすごい財政負担となります。

しかし、リースは必要な時に必要期間なだけ契約することができますので、財政面で負担をかけることなく本業に資本を投入できるメリットがあります。

また、中小の航空機会社にとっては資金不足の心配をしなくて良いこと、リース会社を通した高い信用力を間接的に利用できることがあげられます。

 

2.人気機種の調達しやすさ

近年では航空機の需給は逼迫しており、人気の高い機種や最新鋭機においては、注文から納入まで、最短でも数年かかることもあります。

購入しても納期までに長い年月が必要となると、中小の航空機会社は旅客需要に柔軟に対応できずビジネスチャンスを失ってしまいます。

また航空機の寿命は新造機では25年程度と言われています。中には30年~40年近く使える機体もあります。

しかし古くなるとどうしても新造機に比べ燃費は悪いし、修繕コストがかかってきます。

リースでは一定期間使用してリースを延長せず、新たにリース契約を締結し新しい機体で運行することで、経年劣化による整備コスト下げることもできます。

一方でLCCの中にはかなり中古の航空機を安くリースして低価格で経営しています。そういった経営の柔軟性にもリースは対応できるのです。

そのため、中小の航空機会社が人気の高い機種や最新鋭機を取得する手段としてはオペレーティングリース(※)が現実的な手段となります。

オペレーティングリースは、リース期間満了時の残存価額(残価)をリース会社が査定し、物件の元本部分から残価を差し引いてリース料を算出するリース取引をさします。また期間については、自由な設定が可能となっています。

 

3.経営戦略のしやすさ

航空機会社にとって、路線ネットワークと航空機が最も重要な経営資源ですが、同時に経営リスクにもなりえます。

特に新規路線などで事前計画よりも顧客が少なく採算が悪い場合でも、社会インフラも似合う航路は簡単に運行を取りやめることができません。

その場合は、座席数の少ない機体へ変更し運行を継続するなど戦略がとれますが、自社保有機体だとそう簡単にいきません。

その逆もしかりですが、旅客が増加したりすれば座席数が多い機体を飛ばすこともできるのです。

 

まとめ

以上のように、今後の航空機業界の需要予測では旅客の増加にともない、貨物の増加も見込まれていますので航空機需要は拡大していきます。

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(出典:一般財団法人 日本航空機開発協会「民間航空機に関する市場予測 2019-2038」より)

上記の図のように、特にナローボディー機の販売需要が一番高いと見込まれております。

東京センチュリーやオリックスの航空機リース事業セグメントの売上比率も高まっていますので期待したいところです。

 

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

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